何もないという贅沢

あなたが今までに見たものは、本当に満天の星空ですか。
空の宝石を肴に、どぶろくを一献。

夜空をキャンバスに、無数に埋め尽くされたたくさんの小さな星。

風の強い真冬やうだるような熱帯夜に、寒さも暑さも忘れて天を仰ぎ、

北斗七星やオリオン座ではなく、名もない無数の星に見惚れたことはありますか。

わたしたちの村には、レジャー施設やアミューズメントパークはありません。

いつでも空いているコンビニもなく、自動販売機ですら探すのが難しいぐらい。

都会のように何でも揃う便利さは、この三原村にはありません。

あるのは、ピンクや緑、赤、茶色など季節ごとに衣替えをし、シカが自由に跳び回る山、

鮎や手長エビ、ツガニが泳ぐ清流、辺り一面に広がる田んぼといった原風景。

そして、「何ちゃあない(何にもない)」と言いながら、

手厚くもてなしてくれるおんちゃん、おばちゃんの温かい心。

心が疲れたら、訪れてみませんか。どぶろくとおもてなしの里、三原村に。