逸品とボリューム満点さ、地元客に愛される場所。
U字型の店内に入ると路上詩人が描いた「彩翔」の額があり、建物右側はフラットな木の床に掘りごたつのテーブルが3つ。左側はテーブル席と個室、カウンターになっています。2つのエリアからなる、ゆとりのあるスペース空間のデザインを提案したのは店主の日林誠司さんです。日林さんは18歳から3年程飲食業の修業を積みましたが、その後に土木業へ転向。しかし料理への思いは立ち切れず、「18歳で飛び込んだ世界なので、やっぱり好きだったと思います。それでもう一度料理の世界に戻り、自分のお店をしたかったです。」といい、決心してから高知市内等で勉強して、2014(平成26)年に「彩翔」をオープンしました。
中土佐町で揚がった新鮮な伊勢海老を半分に割り、
それで出汁を取る「伊勢海老汁」(1,080円)は、
甘みのある身と上品な香ばしさに魅了されます。
店名はいろはと読み、一からスタートするという想いが込められています。そして、この仕事の厳しさを自覚し、9割近くいる地元のお客さんが、常連客として通ってもらえるうよう努力を重ねています。
「自分の足で市場に行って、新鮮でいい魚を買ってきて、新しい魚を提供できるように心がけています。高知市内の相場みたいにはいかないですね(苦笑)。値段は安く、ボリュームがあり、味は満足。笑って帰ってもらえるようなお店です(笑)。」
そのボリューム感は、今回撮影させていただいたカツオのタタキ(だいたい8切~9切)、お皿の7~8割を占める一枚もののチキン南蛮(自家製タルタルソース)、半身の伊勢海老が器から飛び出す伊勢海老汁などで実感しました。
久礼をはじめとする地元に揚がる新鮮な魚、中土佐町産の野菜やお米、四季を感じる創作料理、宴会コース、ご飯ものやデザート類など、幅広い世代に対応できるメニューの多さに惹かれます。また2020(令和2)年10月からは、鶏のから揚げ定食、ラーメン定食など、昼のランチもスタートしました。
誠実な店主が営むお店は、居心地が良くてリラックスして過ごせる、とても貴重な空間なのです。
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この日に仕入れた新鮮な魚が並びました。
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チキン南蛮は大きなお皿にドンと1枚ものが乗ります。
3人でシェアしても充分なボリュームでした。
彩翔 ―IROHA―
住所/中土佐町久礼6755
TEL /0889-52-2377
営業時間/11:00~14:00(L.O13:30)・17:00~22:00(L.O21:00)
定休日/月曜
JR土佐久礼から徒歩10分
高知自動車道「中土佐IC」より車で約6分
駐車場/5台